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Q:K.Yさんからの質問 JPボードのドレンコックについて。車中保管のため毎回外し、都度パッキンを確認しながら付け外ししていましたが、先日逆さにした際に穴から水が滴り落ちてきました。今後、剥離など弊害があるでしょうか、また入ってしまった水の排出方法、これ以上浸水しない方法など教えてください。 |
A:JP、スターボード、ファナティックなど同工場(タイ)で作られているほとんどのボードには、ジョイントボックス近辺にあり、大きなビスにパッキンを挟み、それをボード側のメスネジにネジ入れるシステムの同一のドレンコック(エアーバルブ)が付いています。ビスを外したその穴は芯材である発泡スチロールまで突き抜けているので、ここから水漏れするとボード内部まで浸水してしまいます。 このドレンコックは通常は外さず、浸水することもありません。しかし、気圧変化がある場所へ移動するとき(例えば湘南から標高の高い本栖湖に行く時や飛行機に乗せる時)や、気温変化がある場合(質問者のように夏に高温になる車中保管者など)は内部気圧の変化によるボード表皮の剥離を回避するために外します。そして頻繁に開け締めしていると、パッキンが劣化したり、雌ネジ側パーツにヒビが入るなどして浸水しやすくなってしまいます。これは当たり外れとか、どのボードが浸水しやすいとかではなく、どのボードにも共通するトラブルです。 ドレンコックから水が浸入すると、穴が大きいことに加えて、浸水に気づかないことが多いことで、相当量の水が染み込むことが多いです。質問者の場合も水が滴るほどとのことなので、残念ながらボード内部への浸水ダメージは相当大きいと想像できます。 侵入した水を完全に抜くことは、修理専門業者に頼んで浸水付近の表皮と芯材をすべて取り除いて再生しない限りは難しいでしょう。だからとそのまま放置すれば、浸水部から早期傷みが始まって表皮剥離などを招いてしまいます。そうした悲しい結末にならないためには、「なるべく水を抜くこと」が大切。ドレンコックを外してその近辺を暖めると穴から水が出てきます。夏ならば閉め切った車中に(デッキ面を下にして)入れておくことで、また天日に裏返しに干すことでボード内部の温度を高め、冬ならばストーブの前で(常識的に近づけすぎない範囲で)暖めることでこれは行えます。穴にティッシュなどを入れておくとより効果が高いでしょう。そして水が出てこなくなり、穴の内部が乾燥すれば(ティッシュを入れても湿らなければ)概ね水抜きができた証拠。ただし、浸水量にもよりますが、そこまでには最低数日間は必要です。 水抜きが完了したら、次には再度の浸水を防止しなければなりません。その最も簡単な方法がシリコンコーキング。日曜大工店で購入できる浴室用などのシリコンコーキング材でビスの周りを埋めてしまう方法です。ただしこれは頻繁にドレンコックを開け締めする人にはあまり手軽ではありません。 そこで活躍するのが交換バルブと呼ばれるパーツ。 これは元のドレンコックにステンレス製のバルブを挿入し、新たに小さな穴のドレンコックを再生するパーツです。車中保管で頻繁に開け締めする人の間で流行しているこのパーツは、行きつけのプロショップで購入できます。もし手に入らない場合や詳細を知りたい場合は、東京シーガル(1,050円)か、サイドスタンス(1,890円)のHPでチェックしてみてください。 |
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