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Q:T.Sさんからの質問 ジョイントのシートの基本的な通し方を教えてください。 |
A:ダウンのシートワークはジョイントによって異なるので、そのすべてがまったく同じ通し方で結べるものではありません。しかしそこには共通することがあり、それを理解していればどのジョイントでも間違えずに通せます。その共通項とは「シートが途中で交差しないこと」。シートが交差するとシート同士が摩擦を招いて引くのにとても力が必要になり、またセイル側のダウンプーリー(滑車)が変な向きに「よじれて」引きにくくなったりもします。 ここでは見本をみながら基本的な通し方について解説します。以下の解説を読み解く上で特に大切な部分を「」で囲ってあるので、そこに注意してください。 |
1) |
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1-A)今回使用のジョイント。プーリー(滑車)は2個。ジョイントから出るシートは(シートの出発点)、画面でいうと、2つ並ぶプーリーの向こう側、向かって左から出ている。 | 1-B)実際のセッティングの目線で見るとこうなる。この目線で左の文面を表現すると、ジョイントから出るシートは、プーリーの「右の下(画面奥)」から出ていることになる。 |
2) |
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2-A)ジョイントの「右下」から出たシートを、セイルの一番「右」のプーリーの「下」から通す。ここで大切なのは(以後も含めて)、右や下というキーワードが共通すること。右がいつの間にか左になったり、下が上になったりすると、それはシートが交差した証拠だ。 | 2-B)左の写真を少し異なる向きから見るとこうなる。セイル側のプーリーに通ったシートは、一番右のプーリーの下から上に向けて抜けている。すなわちシートは「右上」から出たことになる。 |
3) |
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3-A)セイル側のプーリーの「右上」から出たシートを、ジョイントの「上」のプーリーの「右」から通す。 | 3-B)ジョイント側のプーリーに通ったシートは、上のプーリーの左側に抜けている。すなわちシートは「左上」から出たことになる。 |
4) |
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4-A)ジョイント側の「左上」から出たシートを、セイル側の一番「左」のプーリーの「上」から通す。 | 4-B)セイル側のプーリーに通ったシートは、左のプーリーの下側に抜けている。すなわちシートは「左下」から出たことになる。 |
5) |
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5-A)セイル側の「左下」から出たシートを、ジョイントの「下」側のプーリーに「左」から通す。 | 5-B)ジョイント側のプーリーに通ったシートは、下のプーリーの右側に抜けている。すなわちシートは「右下」から出たことになる。 |
6) |
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6-A)ジョイント側の「右下」から出たシートを、セイル側の残った真ん中のプーリーに「下」から通す。 | 6-B)セイル側のプーリーに通ったシートは、「上」側から出ている。 |
7) |
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7-A)セイル側プーリーの「上」から出たシートを、ジョイントの「上」側にあるクリート(シートを止める部分)に通す。 | 7-B)交差することなくすべて通し終えた状態。 |
ジョイントによっては、正しくシートワークしても、最後のクリートで止める部分で、どうしてもシートが交差するものがあります。が、わずかな交差は許容範囲と判断しましょう。
もしどうしてもシートが交差してしまうとして、そのジョイントに最初のスタートとなるシートの通し穴が複数箇所あるような場合。シートの正しい通し方を探る方法として、この解説を逆回しでやる、というのがあります。すなわちクリートから逆に巻き戻して通してみるということ。すると、シートがどこからスタートしたら正しくシートワークできるかが簡単に理解できます。 |
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