フィンによるフローティング

QJ.Iさんからの質問

フィンの違いによるボードのフローティングについて。JPスラロームボードのインプレッションに「38cmでもグリップ十分と感じたので、そのサイズか、もしくはフローティング効果をさらに期待して40cmがターゲットになるだろう。」とありますが、パンピングして早くボードを浮かせるには、大きいフィンの方が有利なのでしょうか。またノーマルの方がウィードよりも有利なのでしょうか。

Aフィンのフォイルや形状、ベース幅やしなり具合など多くの要素が複雑に絡みますが、単純には、フィンサイズが大きいほどボードは浮き上がりやすくなります。

例えば、適正よりも4cmも6cmも大きなフィンサイズを使った場合、ボードはヒールしやすくなります。そのヒールを抑え込むことでボードは浮き上がりやすくなります。逆に適正よりも小さなサイズを使うとボードはアンヒールしやすくなり、それはボードが水面から離れにくいということです。パンピングするようなコンディションでは特に、少し大きなフィンでボードにヒールの力を与え、それを浮き上がる力に変換するのは効果的と言えるでしょう。

とは言え、大きなフィンを使えば無条件に良いというわけではありません。過度なヒールはプレーニング時のボードコントロールを困難にし、ボードが浮き上がりすぎて抑えきれなくなってしまうからです。

ウィードフィンについて。ウィードフィンの正式名称はアンチ・ウィード・フィン。すなわち「海藻を引っ掛けないフィン」です。そこに求められる性能は、海藻やゴミが多いゲレンデでもそれらを引っ掛けずに乗れることで、それ以上の性能は持ちません。なのでノーマルフィンとウィードフィンを性能面で比較した場合、アンダーから強風、ジャイブ性能まであらゆる場面でノーマルフィンが上回ります。ただし、個人レベルの話として、ウィードフィンの方が使いやすいなどと、「たまたま」感じることはあります。