|
|
Q:K.Aさんからの質問 ストラップ位置に関して。ナッシュTITAN110で、現在ストラップを前後とも外側の真ん中にセットしています。いろいろと試したのですが、いまいち明確な違いがわかりません。そこで、ストラップを前後、外・内側にセットしたときや、スタンスなどの基本を教えてください。 |
A:ストラップ位置は、まず前足を最初に決定します。そのセットポジションの基本は、前足セット箇所(ビス穴)が前後3箇所の場合は真ん中、前後4箇所の場合は後ろから2個目。 この後ろから2個目というのは、ボードの多くがヨーロピアンも含めた日本人よりも大柄な人を基準に作られていること、すなわちストラップ位置もたぶん質問者よりも大柄な人が基本になっているため、小柄な日本人ではストラップを若干後ろにして体重でテイルを抑え込めるようにしておかないと、プレーニング中にテイルがオーバーフロー(不必要に浮き上がりすぎ)して、テイルのグリップが弱まりスピンアウトしたり、ウネリにノーズが突っ込みやすくなったりするからです。 この基本位置にセットした上で、次にいろいろと試してベストポジションを探してやります。もちろん乗り手の癖や使用セイルによってストラップ位置は変わって当然のものですから、自分なりにベストな位置を探す必要があるということです。 その試し方とポジション決定方法は、ジョイント位置によっても違いが生じますが、例えばジョイントボックスの中心にジョイントをセットしてセイリングしたとき、特にウネリのあるようなコンディションで、ウネリに向かって走るときにノーズが波に当たって飛沫が上がる、もしくはウネリを後ろから追い越すときにノーズが水面に貼り付く感じでブレーキがかかって感じる、などの現象があればそれはストラップが前すぎる証拠なので少し後ろに、プレーニング中にノーズが浮き上がりすぎて感じ、ブローを受けたときにノーズが舞い上がりやすいと感じるならそれは後ろすぎる証拠なので穴1つ分だけ前にしてやります。 もしこうした違いがわからないようならば、冒頭に記したように、また質問者がそうしているように、前後穴の真ん中にセットするのが得策でしょう。少なくとも真ん中にセットしておけば、極端に前すぎることも後ろすぎることも回避できます。 こうして前足のポジションが決まったら、次は後ろ足。後ろ足ストラップは乗り手のスタンスによって決めます。この場合のスタンスとは、前足ストラップの内側のビス穴から、後ろ足ストラップの前側のビス穴までの距離で表示するのが通説です。通常、日本人の場合、よほど小柄な女性や長身な人でない限り、ウェイブでスタンスは40〜42cm、スラロームで38〜40cm、フリーライドでは36〜38cmくらいが適切でしょう。ウェイブではジャンプなど比較的スタンスを広く必要とするし、完プレが必須のスラロームではボードを抑えやすいようにやや広く、アンダーでもストラップを使用することが多く、またスタンスが少し狭めの方が上りやすいという理由も含めて、フリーライドではオールマイティーにストラップが使いやすいようにあまり広くしすぎないのが得策なのです。 もちろんこれも乗り手のレベルや癖によって変化しますが、わかりにくいようならば上記したスタンス幅を参考にセットしてください。尚、前後足とも真ん中のビス穴にセットした場合、たいていは記したスタンス幅に収まりますが、例えばRRDなどのスタンス幅が広めにセットされているボードでは、思いがけず広すぎる場合があるのでメジャーで測って確認する必要があります。 尚、2001年のバックナンバーでは、ストラップポジションを後ろ足を基本に決める、とコメントしてあります。これは当時のボードがショート&ワイドデザインではなく、またテイルが厚く、後ろ足の位置が重要視されていたためのもの。このようにボード年代でストラップポジションの決め方にも違いがあるので、参考にする場合は年式を確認の上で読み替えてください。 最後に、ストラップが内側と外側にセットできる場合は、通常は、ビギナーの方は内側に、プレーニングが日常出来る人は外側にセットします。プレーニングでは外側の方がボードが抑えやすく、ビギナーの場合は外側にあるとストラップに足を入れにくく、足を入れるとボードがひっくり返りやすいという理由があるからです。 |
|