ウェイブストラップ/フィン位置

QH.Sさんからの質問

初めてウェイブボードを購入したのですが、ストラップの位置がわかりません。フィン位置との兼ね合いも含めて、位置ごとの違いを教えてください。

Aたとえばスラロームボードのジャイブはテイル付近のレイルを使ってターンします。しかしウェイブボードの場合は、それよりももっとレイルを長く使って(特にボトムターンなど)ターンするという違いがあります。そのため、スラロームボードほどストラップが後ろになりません。スラロームボードに乗り慣れた人にとっては「ストラップが少し前」と感じるくらいがちょうど良いということです。

まずは前足ストラップの位置決め

もし前足ストラップの取り付け位置(デルリン)が前後に3箇所あるとしたら、その真ん中の位置が良いでしょう。デルリン位置はそのボードに最適の位置を中心に、体格や乗り方の違いに対応できる許容範囲を考えて設定されているので、まずは「真ん中」に付けるのが基本。それを試した上で、もしアウトに向かってジャンプするときにノーズが波に突っ込み気味になるとしたら後ろに、ジャイブをしてボードが急激に回転しすぎると感じるなら前に移動してみましょう。ノーズが突っ込むのは体重がノーズに乗りすぎている証拠だし、回転が急激なのはテイル加重のためにレイルを長く使えていない証拠だからです。

前足を元に後ろ足ストラップ位置を決める

後ろ足ストラップは前足ほど複雑ではありません。前足のストラップ位置を基準にして、単純に自分のスタンスで決めれば良いだけ。この場合のスタンスとは、前足ストラップの内側のデルリン位置(ビス位置)から後ろ足ストラップの前側デルリン位置までの距離のことです。それは男性の場合40〜42cm、女性の場合38〜40cmが一般的。スラロームやフリーライドよりも強風で使い、また激しいアクションを行うウェイブではスタンスを広めに設定するのが一般的です。あとは、この数値を元に身長などで決めてください。単純に、小柄な男性なら40cm、小柄な女性ならば38cm、大柄な男性ならば42cm、大柄な女性ならば40cmで良いでしょう。その数値に正確でなくても、それに近い位置にセットしましょう。

後ろ足ストラップ位置を基準にフィン位置を決める

さて、これでストラップ位置が決まったので、次にそれに合わせてフィンの位置を決めてやります。ウェイブボードのフィンボックスはUSボックス(ノーマルボックス)でフィン位置を前後に任意に変えられるので、自分で位置を決めなければならないわけです。

その位置決めには基本があります(写真参照)。まず、フィンの前縁が、後ろ足ストラップの後ろ側デルリン位置よりも前であること。またそれは後ろ足ストラップの前後デルリンの中心位置よりも後ろであることです(青線の範囲内)。この範囲内にフィンの前縁があれば、フィンの軸を後ろ足でコントロールできますが、この範囲から外れると後ろ足でフィンコントロール(テイルコントロール)がしにくくなってしまいます。また、この範囲内でフィンが後ろであるほど直進性能が安定し、前であるほどターン性能が向上することも覚えておきましょう。これは、ウェイブビギナーならば直進性が高い方が乗りやすいという理由で後ろ気味に、キレのあるボトムターンを望むなら少し前気味にセットするという意味です。

ただし、この青線で示した範囲内であっても、フィンの後端がテイル先端から後ろに出てしまうようならば、少し前にセットします。フィンの後端はテイルよりも後ろに出ない(赤線で示した)のが原則だということも忘れてはいけません。もしフィン後端がテイルよりも後ろに出てしまうと、スピンアウトしやすくなるので注意です。こうしたフィン位置は、同じボードでも使用するフィンの形によって違いが生じるので、自分のフィンに合わせて写真を元に位置を探してみてください。