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Q:K.Iさんからの質問 バックナンバーの「ミストラルTWINZER92」(2009年6月掲載)と「ツインフィンの上り」(2010年3月掲載)の再掲載をお願いします。 |
A:ご要望の過去歴を以下に再掲載します。再掲載の過去歴で説明しきれていない部分に関する質問があれば、私自身、今も最小ウェイブボード(79リッター)はツインフィンを使い続けているので、お答えできることがあるかもしないので、その場合は再度、詳細をご質問ください。では、過去歴を。 09年6月掲載「ミストラルTWINZER92」 Q:09モデルのミストラルのツインフィン「TWINZER-92L」に乗っています。フィンの位置のせいか乗り方のせいか、ボトムターンの時にレイルが引っかかり気味になりスピードを維持できません(セイルサイズは5.8)。他の70Lや80Lクラスの他メーカーのツインに乗っている時は引っかかりが無いので原因がわからず悩んでいます。フィンもジョイントもボックスのほぼ中央、フィンはコンプリートを使っています。また体重は72キロです。 A:ミストラルのツインは、他のツインと比べてテイルに少し重心を乗せて蹴り込むと良いように思います。これは他ボードよりも全長が短いことに起因していると考えられますが、ジョイント付近のレイルまで長く使ってターンすると、レイルが噛みすぎる場合があるようです。 92Lというラージサイズなので、70Lや80Lクラスと比較するとテイルボリュームがあり、その浮力がテイルを浮かせてしまうためにテイル付近のレイルが入りきれず、その反作用として余計に前のレイルが噛みやすいというのも考えられるかもしれません。 これはボトムターンだけでなく、ジャイブでも同じ現象が見られます。少し後傾姿勢でテイルに重心が乗るレベルの人ならば問題ありませんが、しっかりと前傾姿勢が作れる上級者の場合は、逆にこの特性が足を引っ張る時もあるでしょう。 「レイルが引っかかり気味になって」という質問者の症状が、もしこの原因によるものだとしたら、前後足ストラップを一番後ろにセットすることをお勧めします。これに伴い、ジョイントもボックスのやや後ろ寄りに変更。こうしてテイルにポジションを移して、重心をテイルに寄せてやれば、特別に意識することもない今までと同じ動きで、テイルのレイルが入りやすくなり、逆にジョイント付近のレイルが噛みすぎるのを防げると思います。ちなみに私(質問者とさほど体重変わらず)は同ボードの76Lと84Lを使っていますが、ストラップは一番後ろにしています。一度試してみてください。 10年3月掲載「ツインフィンの上り」 Q:今回、シングルフィンからツインフィンへと変えたのですが、上りで悩んでいます。アウトに向かう際、特にウネリが大きくなると上級者のラインでは上れません。フィンの取り付け位置や乗り方などあるのでしょうか。 A:フィン位置には、後ろほど直進性が良く、前ほど回転性が良いという関係があるので、少し後ろにして試してみる価値はあるかもしれません。 しかしそれ以前に、ツインは上らなくて当たり前。シングルに近く上るものもあれば、特にオンショアでは上級者をして上りにくい板などその度合いはさまざまですが、キレのあるボトムターンとトップターンを約束してくれる代わりに、上るという性能を失った板がツインなのです。それは、ツインの上りにくさを解消すべくクアッド(4枚フィン)という板が誕生したことからもわかるでしょう。 ツインの上りにくさは特にアンダー時に強く感じられるので、走りの悪さをカバーするという視点からも、周りよりワンサイズ大きなセイルを使うことが、たぶん一番簡単な悩み解消方法だと思います。あとは、ツインだからウェイブだからということではなく、上るという技術向上に頼るしかないと思います。 他に考えられる方法として、今よりもストラップ位置を後ろに下げて(合わせてジョイントも下げて)走りの際にテイルエッジの効きをより良くすること。ただしこれは、波に乗った時に今のストラップ位置がベストな場合、波乗り性能を低下させる可能性があるのであまり現実的ではありません。 また、反則技として、フィンサイズを大きくするというのも考えられます。しかしこれはツイン最大のメリットであるターン性能を削ることになるので、ここまで行くと最終手段という感じ。ちなみにフィンを大きくするときは、上りでグリップが欲しい風上側(御前崎なら右フィン)だけ2センチほど大きなものを。そうしたら回転性の犠牲を最小限に走りを伸ばせます。これは十数年前、今とは比べ物にならないほど低性能だったツインフィン第1期流行時に私自身が試していた方法です。 |