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Q:H.Iさんからの質問 せっかく新品で購入したフィンですが、いつも削りすぎてしまいます。当たっているらしいところをコンクリートで削って調整するのですが結局削りすぎ。何かコツのようなものがあるのでしょうか。 |
A:フィンのベースを削って、という質問と思われますが、それをコンクリートで削ると言うのはあまりに雑すぎます。もっと慎重に、もっと繊細に、時間をかけて削るべきです。 過去歴でも解説していますが(フィンベースのチューニング)、どの板にどのフィンも必ずしもピッタリと収まるというものではありません。統一規格なので本来はどれもピッタリのはずですがそうならないのが常。そこでチューニングが必要になります。そのチューニングとは、(多くの場合)板のボックスに収まりきらないフィンベース部を削ってピッタリと収めるという作業。 その方法は、同様過去歴で説明しているように、まずは、 1)フィンをグイグイとボックスに押し込んでみる。 2)ベース部と板のボックスとで擦れた跡のところを、当て木に巻いた100番のサンドペーパーで「円を描くように」削りる。サンドペーパーはその呼び名は知りませんが茶色や灰色のタイプよりも白いタイプが良いです。 3)擦れる場所は側面とは限りません。側面はピッタリなのに前後面に擦れ跡が出る場合のあるので、その場合は前後面を優しく削ります。 4)擦れ跡の場所だけ円を描いて削る、を繰り返します。作業を急いで決して一度に大きく削らないこと。また直線的に力任せに削らないこと。当て木を使わず手先で削ったり、円を描かずに直線的に削ると一部だけがへこむように削れてしまうので厳禁です。 4)場合によっては数回どころか、数10回もその作業を繰り返し、徐々に、そしてピッタリと収まるところまで削ります。その作業は、ヘタすると半日がかりになるかもしれませんが、それが特に高額なスラローム系のフィンであるなら、せっかくのフィンを台無しにしないためにも要する時間は必要条件だと考えるべきです。 ちなみに一度削りすぎたフィンは取り返しがつきません。対処できるとしたら、フィンベースとフィンボックスの間にアルミプレート等を挟むとか、フィンベースをもう一度パテ盛りして削り直すなどしかなく、しかしいずれも正しく作業できたものよりもガタツキがあったりして性能的に劣ってしまうので、あくまで初期作業を正しく、が必須です。 |