|
|
Q:K.Mさんからの質問 超ガスティーな本栖湖のようなコンディションでジャイブに入ったとき、ターンピーク時に風が無くなりセイルに裏風が入って潰されそうになります。そうした場合のリカバリー方法と失速しない方法を教えてください。 |
A:ジャイブ開始から終了まで風が入っていれば良いのですが、本栖湖のようにジャイブ中に突然風が抜けるガスティーな場所では、風が抜けた瞬間、セイルに裏風が入って体だけが押し戻されるように失敗しがちです。 その裏風に対抗するには、自分を押し戻そうとする裏風をさらに押し戻してしまうことが有効。そのためには低い重心が必要です。上半身が直立して重心が高いと裏風に簡単に押されてしまいますが、1)歩幅が狭くならないこと、2)膝が伸びがちにならないこと、3)肘が伸びてしまわずに胸でセイルを押した感じのジャイブフォームができていること、によって重心を低く保つように意識することで、裏風を強制的に押し返すことができます。そうして裏風を押し返して、そのままの勢いでセイルを強制的に返してジャイブを終了させてしまうのです。 失速しないジャイブを完成させるには、「マストを少し弧の外側に投げ出すように」するのが有効でしょう。古いものですが写真を参考に解説します。 シークエンスは普通のジャイブです。この場合、特に3コマ目でマストはごく自然な位置、デッキに直立して見えます。これはジャイブ終了までそれなりに風のエネルギーが継続した場合のことで、もしこの近辺で風が急激に途切れてしまうと、ジャイブは4コマ目に至る前に急激に失速してしまいます。 失速しないためには、下の2枚の写真のように、意識的にマストをターン弧の外側に傾けます。これはテイルジャイブのセイルコントロールに共通する作業。またこのとき同時に後ろ足でテイルを強く蹴り出します。これもまたテイルジャイブで後ろ足に力を込めるのと同じです(テイルジャイブでは下向きにテイルを沈めるように力を、対してレイルジャイブではテイルを弧の外側に蹴り出すように)。 すなわち通常のジャイブはスピードで完成させるけど、途中で風が途切れる(かもしれない)ジャイブではテイルジャイブのセイルトリムを加えることでカバーする、ということです。 また同時に、シークセンスの最初の2コマのように、アプローチからランニングを向くあたりまで意識してブームエンドを閉じることも重要。ここでブームエンドが開いた状態にあると裏風を強く受けてしまいますが、ブームが閉じていればいるほど風が落ちてもセイルは裏風の影響を受けにくく、アプローチ時点でのスピードをより後半まで継続しやすくなるからです。 |
|