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Q:T.Yさんからの質問 強風乗りこなしで悩んでいます。先日も104リッターに4.8で乗ったのですが、同サイズを使う上手な人のようにセイルを引き込んで速く走れません。4.0台のセイルになると途端にセイルが開かされたまま「走らされて」しまいます。前足を突っ張って後傾した下りのフォームだと周りから言われるとおりに、下ってしまうためまったく上れません。 |
A:強風が乗りこなせない(オーバーに弱い)人には例外なく典型的なパターンがあります。それは、セイルを「背中で引く」という乗り方。肩や肩甲骨を中心に背中で(寄りかかるような感じで)力任せにセイルを引っ張る乗り方をしてしまうと、順風時はそれなりにセイルが引き込めたとしても、オーバーセイルでは力負けしてしまいます。 背中で引くと背筋が伸び、次に前足が伸び、さらに体が後傾方向に伸び、それでもセイルが十分に引けずに開いてしまいます。まだそれでも乗れていれば良いのですが、通常はこうして開いたセイルに裏風を受けて潰されてしまいます。 こうしたパターンに陥らずにオーバーを乗りこなすには、セイルを(ハーネスを使うことで)、「おヘソ」付近(丹田と呼ばれる場所/ハーネスフックの位置ともほぼ同じ場所)で引きます。このとき背中や腰は少し曲がるため、体が伸び切らない余裕のあるフォームが作れます。同時に、背中方向の横向きではなく、丹田方向のやや下向きの力がかかるため、マスト加重も自然と行えます。 丹田でセイルを引くためには、まず「アゴを引く(下げる)」ことを注意しましょう。背中で引くと「アゴが上がる」ので、アゴを引くだけで丹田に力を集中しやすくなります。また肘を少し曲げ続けることも重要。肘が伸びると背中で引き気味になるので、肘を曲げて背中を軽く丸めることで、やはり丹田に力を向けやすくなります。 アゴを引き、肘を少し曲げると、背筋が伸びて背中でセイルを引くのを回避して、丹田でセイルを支えやすくなる。 最後に、テクニックからは離れますが、道具にも問題があるかもしれません。一般的に考えれば、4.8オーバーのコンディションで104リッターのボードは大きすぎで、オーバースピードでボードが抑えられず、腰が引けて後傾姿勢になるのは(結果どんどん下ってしまう)良くあることです。 |
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