Q：H.Hさんからの質問

ジャイブに入るときのハーネスを外すタイミングがよくわかりません。私は後ろ手でブームを（後ろに）持ち替えて、ハーネスを外し、それから後ろ足をインレイルにステップして、の順なのですが、そうではない人もいるみたいです。正しいタイミングはあるのでしょうか？

A：絶対にこうしなければダメ、という決め事はありません。人それぞれ、自分のやりやすいタイミングで外してかまわないと思います。

ただし、ひとつだけ絶対に注意しなければならないことがあります。それは、ハーネスを外したことでセイルが開いてしまわないこと。ハーネスをかけているときはしっかりと引き込めていたセイルが、外した途端に開いてしまうと、ジャイブを失敗する大きな要因になってしまいます。ですからハーネスを外すタイミングは、外してもセイルを開かないでホールドできるところ、と言えるかもしれません。

一般的なことを言えば、ベア以前の段階で（たとえばまだアビームを向いている段階で）ハーネスを外すと、きっとそのあとセイルを引き込み続けられずに開いてしまいます。でもジャイブアプローチのベアに入ったあとならば、重心も少しボード上に乗っているし（少し立ち上がった状態にあるし）、進行風にセイルが挟まれた状態（セイル引き込みが軽い状態）になっているので、ハーネスを外しても大幅にセイルが開かされずに済みます。巡航時よりも、スピードに乗ってベアしている最中の方がセイルが軽く感じられて、セイルを引き込み続けやすいということです。すなわちこの場合の外すタイミングは、アビームを走りながらまずは後ろ手を後ろに手幅を広げ、グッとベアをして、体が立ち上がったところでハーネスを外し、後ろ足をストラップから抜いてステップ、となります。ちなみに私も概ねこのタイミングで外します。

いずれにしても、固定観念に囚われてワンパターンなタイミングで行い続けるのではなく、いろいろなタイミングパターンで試してみて、自分が一番やりやすいと思うパターンを探ることが大切。また、アンダーのときとオーバーのとき、波の有無など、コンディションによってハーネス外しのタイミングを変化させた方がやりやすい場合もあるので、いろいろなコンディションで自分なりのタイミングを発見することも大切でしょう。