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Q:N.Sさんからの質問 ラージセイルのジャイブで、フルプレーニングからセイルを強く引き込んだままアプローチすると、ランニングを越えたあたりでセイルを開いた瞬間に裏風をもらってしまいます。風が弱いわりにスピードが出ているときほど起こりやすく思いますが、何か対策はありますか?開くタイミングなど色々と試したのですが、今のところ、ターン開始から徐々にセイルを開くことしか解消方法が見つかりません。 |
A:ジャイブのセイル返しでセイルに裏風を受けてしまう原因は多々ありますが、その主なものは3つに絞られるでしょう。 ひとつはセイルを返し始めるタイミングが早すぎること。ターンが進まないうちに慌ててセイルを返し始めると、進行風が裏風となってセイルごと乗り手を押し戻そうとします。しかし質問内容から察すると、原因はこれではなさそうです。 ふたつめは後傾姿勢であること。後傾姿勢だと、どうしてもセイルの位置が後ろ(テイル寄り)でセイルを返すことになり、ボードスピードにセイルが「取り残された」ような状態で同じように裏風を受けてしまいます。が、これも質問内容から想像するレベルを考えると当てはまらないように思います。 最後の原因として考えられるのが、セイルを返す位置が悪いことです。まずは写真を見てください。セイルを引き込んだジャイブの、まさしく質問内容にあるランニングを越えたあたりで、ここからセイルを返しはじめるわけですが、このとき前の手(ここでは左手)を自分に引き寄せながらセイルを返してしまうと裏風が入りやすくなります。すなわち、右手を押し出し(セイルを開き)ながら同時に左手を引き寄せてしまうという現象。セイルサイズが小さいならばそれでもさほど問題ありませんが、ラージセイルの場合それをしてしまうとセイルが後ろの方で返ることになり、それはちょうど後傾姿勢でセイルを返す位置と同じ場所でセイルが返ることになってしまうため、同じように裏風を受けてしまうのです。
それを解消するには、セイルを少し体から遠いところで返すように意識します。写真でいえば、セイルと体の距離をそのまま保ち(前肘をこれ以上曲げずに)、マストをターン狐の外側に(画面右)に向けて押し出すようにしながら、後ろの手でセイルを開く、という要領。その動きに連動させて上半身を開きながら逆スタンスへとステップします。 質問者の場合、ポイントはこのあたりにあると思えるので、「返すタイミング」に加えて「返すセイル位置」にも注意して練習してみてください。今までに見えなかった新たな発見が期待できる可能性が高いので、まずはこれを試したのち、それでも改善されなければまたご質問ください。 |
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