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Q:H.Sさんからの質問 フォーミュラで、フィンに藻やゴミが引っかかったとき皆さんはどうしているのでしょうか? |
A:フォーミュラの70cmのフィンは、藻やゴミをよく拾います。そして引っかかってしまうと、他のボードのように自然に取れるとか、キックジャンプをして取るとか、そうしたことが一切できません。実際に私も普段の練習で、1.5kmの距離を走るのに5回もゴミ取り作業をしなければならないことさえあります。他のボードと違ってフィンが巨大なため小さな藻が引っかかったくらいなら無視して走り続けることも可能ですが、クローズの角度が失われたり、スピードが失われるほど沢山引っかかってしまったときには、取り除く作業をしなければなりません。 取り除き作業で一番簡単なのはタックです。タックをしただけで外れるときもあるし、外れなければタック中に意識して少しバックさせてやります。さらにノーズに乗ってフィンを水面から持ち上げてバックさせる人もいます。 下っている最中やタックをしたくないときは、ウォータースタートの要領を活用します。ボードをスローダウンさせて、セイルに風を受け続けて完沈しないように注意しながら腰まで水面に浸かり、後ろ足を伸ばしてフィンのゴミを外し、そこからウォーターの要領で再びボード上に起き上がるのです。 さらに要領よく素早くゴミを取りたいときは、前述の方法を、前足はストラップに入れたまま後ろ足だけで作業します。これはスラロームなどでは簡単なのですが、フォーミュラの場合は横幅が広くてフィンまでが遠いため、後ろ足を相当伸ばさないとうまく外せません。ただしうまくいけば、ごく短時間でゴミ取りが終了できます。 フォーミュラでは、フィンに引っかかったゴミを取る作業は立派なテクニックです。ウォーターが出来なければ後半に記したゴミ取りテクニックはできないし、タックのバランスが悪ければ前半に記したゴミ取りテクニックさえできずに、セイルを倒して取らなければならなくなってしまうはず。クローズや下り、スピードといったテクニックと合わせて、こうした小さなテクニックをマスターするのもまた重要な練習だと言えるでしょう。 |
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