ヒールの安定

QN.Aさんからの質問

ヒールについて教えてください。95リッターのフリーライドボードなのですが、セイルサイズ6.2でヒールを強く感じ、踵で抑えようとしても上手に出来ず、セイリングが安定しませんでした。さらにそうしたフォーム調節をしているうちに、お尻が波に当たるという現象まで!周りの人に短すぎと言われるほどハーネスラインを短くするなどあれこれ試したのですが、どうしても上手に対処できません。

Aヒールが必要以上に感じられるということは、ボードが抑えられていない証拠です。体重が有効利用できないためにボードが浮き上がりすぎて、そのためにヒールが強く感じられてしまうのです。

ボードを抑えるためにハーネスラインを短くして、無理にセイルを引きつけるのも逆効果。引きつけすぎたセイルはカイト状態になってしまうので、余計に「ボード上から体重が抜けて」ボードが浮き上がろうとしてしまいます。

ボードを効果的に抑えてヒールを解消するには、「体重をボード上に乗せる」ことが重要です。それは「重心をボードに近くしてやる」とも言い換えられます。その方法は、腰を少し「く」の字に曲げるようにして上半身をセイルに引っ張られるように起こし、同時に膝を少し伸ばし気味にします。上半身を起こすことで「頭」というオモリがボードに近くなり、それがボードを抑えてくれます。また膝を伸ばすことでヒールを抑えやすくなります。これはオーバーセイルの乗り方に共通する方法ですが、このフォームが最も問題を解消しやすいと考えられます。

このときハーネスラインは無理に短くする必要はありません。ハーネスラインが長くても、上半身を起こせば波頭に当たるお尻の位置が高くなり、現在抱えるお尻が波に当たる現象も解消できるはずです。

注意すべきは2つ。1)セイルに引っ張られるように上半身を起こす、2)同時に膝を少し伸ばす、だ。