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Q:K.Aさんからの質問 今シーズンから菊川に通い始めたWAVE初心者ですが、WAVEボードの正しい乗り方を教えてください。4.0のコンディションでもなんとかゲティングアウトできるようになったのですが、大きなウネリを越えるたびにセイルトリムを頻繁に行うせいなのか1往復で腕が疲れます。特にジャストからアンダーでは失速しやすく、上級者を見ると完プレしていなくてもストラップに足を入れて波越えしているようですが、それもできません。 |
A:たとえばスラロームのときのようにセイルを手前に引き込むようにして乗ると、その反作用として足でボードにラフの力を与えてしまいます。簡単に言えば、足でボードを蹴ってしまいます。平水面ならばそれでも大丈夫だろうし、フィンが大きくてグリップ力の高いスラロームならばそれでも大丈夫でしょうが、ウェイブの、特に波越え時には、それだとすぐにラフしてしまいます。するとそのラフを解消するために腕を曲げ伸ばししてセイルトリムを行わなければならず、それが腕を疲れさせる原因となるのです。 ウェイブの、特にアンダー気味のときの波越えでは、セイルを立てるように、セイルを引き込みすぎないようにすることが大切。それはセイルに頼りすぎないということです。そのためには、膝を曲げるように重心を低くして、肘を曲げてブームに下向きの力をかけます。これはセイルを手前に引いてバランスを取るのではなく、ブームに(肘を曲げた状態で)ぶら下がるようにしてバランスを取る方法です。するとボードを蹴らないで済むのでラフしにくく、結果的に細かなトリムをしなくて済むので腕が疲れにくくなるでしょう。 また、このフォームができると、前足をストラップに入れやすくなります。ブームを伝わってマストに体重を預けることができるので足下が軽く、完プレしないコンディションでも前足がストラップに入るので、波越えの際に思わずジャンプして体とボードが離れてしまうようなトラブルも回避可能。さらに風が弱くて波が大きなときは、波越えの直前に前足を入れて波をクリアして、越えたら素早く抜いてバランスを立て直すという芸当もできます。これならば大波に足下をすくわれることも少なくなります。 ここまでは波越えを中心に話をしましたが、波に乗るときもこのフォームは効果を発揮します。セイルを手前に引き込まずにセイルを立てて下向きに抑えているということは、体も起きている(ボードに立っている/ボードに乗っている)ということなので、自分の重心をノーズ寄りにしたりテイルに載せたりコントロールしやすくなります。たとえばアンダー時に波に乗るときは少し重心をノーズに寄せると波の斜面を滑り降りやすいのですが(それが無いと波に置いていかれる)、そうした動きが機敏にできるということです。 もちろん、波間や沖合を走るとき、また波が小さなときは今まで通りのセイルを手前に引く乗り方でかまいません。ここで説明した乗り方がウェイブでの絶対条件というわけではないということも書き添えておきましょう。しかし、いつもの乗り方にここで説明した乗り方が加われば(使い分ければ)、よりゲティングアウトがラクになり、より大きな波でのゲティングアウトが実現しやすくなることは確かです。 |
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