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Q:Oさんからの質問 強風時のウォータースタートができません。アンダー〜ジャストだとできるのですが、セイルサイズが5.0以下のオーバーコンディションだと、いつも反対まで飛ばされてしまいます。なにかコツなどあるのでしょうか? |
A:アンダー〜ジャストでできるということなので、基本的なところはマスターしているのだと思います。それでもオーバーだとできないということは、ジャストとオーバーという風の強さの違いに対応するための「何か」が足りないと考えられます。 その違いは、立ち上がったあとの「風の逃がし」にあります。アンダー〜ジャストならばさほど意識する必要はありませんが、オーバーだと、体が起き上がった後まで風を受け続けていると、セイルパワーを支えきれずに反対側に飛ばされてしまいます。そうした失敗をしないためには、体が立ち上がったタイミングで風を逃がして体勢を整えてやる必要があります。 多くの人はこの「風を逃がす」という行為は頭では理解していますが、実際にできないから難しいと感じているはずです。そこでわかりやすいように、まずは「風を逃がしやすい状況」というものについて考えてみましょう。 ボードが風下を向いているときとクローズを向いているときをイメージしてください。風下を向いているときに風を逃がすためには大きくセイルを開かなければならないのに対して、クローズを向いているときは少しセイルを開くだけで風が逃げるということが理解できるはずです。すなわち「風を逃がしやすい状況」とは「ボードを少しラフさせておく」ということなのです。 では次に実際に順を追って説明しましょう。 まずはセイルの水抜き。セイルを水面上に持ち上げる動作ですが、このときからすでに少しボードをラフさせておきます。もしボードがベアしてたとしたら、オーバーセイル状態ではこの時点ですでに前に飛ばされる可能性があります。だからと言ってラフさせすぎると、セイルに潰されるようにして再び水没します。ようするにここでは、状況に合わせてどのくらいラフさせるか?がポイント(練習ポイント)になるわけです。 そうしてレディーポジションが作れたら、両足をストラップに入れてしまいましょう。もし無理なら前足だけでも入れます。そうして踏ん張りやすくしておけば、さらに失敗を回避しやすくなります。 足をストラップに入れて、セイルが水面上に、胸から上が水面上に出たポジションが作れたら、もう成功したと同じです。両膝の曲げ伸ばし(後ろ足を引きつけるように曲げればベア、伸ばせばラフ)でボードの向きをコントロールして、体が浮き上がるだけの最小限のベアでウォータースタートします。ここでの注意はベアさせすぎないことです。そうしてベアさせすぎることなく体が浮き上がれば、セイルを少し開くだけで風が逃がせるので、オーバーパワーに飛ばされる失敗が激減するはずです。 |
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