車内保管の注意点

QA.Tさんからの質問

転勤に伴い道具を車内保管することになりました。車内保管の経験が無いため注意点等あれば教えてください。セイルは真水洗浄の上で完全乾燥、マストやブーム、ボードに関しては真夏の車内温度で痛んだりもするものなのでしょうか。

Aまず、車内保管では、真夏でなくても思いがけず車内温度が上がることにあるでしょう。屋根付き車庫等ならまだしも屋外駐車の場合、春秋でも車内温度は相当に高くなります。ウインドの道具を車内保管する場合は、その「温度」への対処を考える必要があります。

まず、セイルは濡れたままでも、毎回の真水洗浄しなくても大丈夫です。ただし濡れたまま高温にさらされるとフィルムに曇りが生じる場合があり、また未洗浄だと付着したプランクトンが腐敗してカビの発生を促進する場合があるので注意です。ちなみにカビが生えるとパネルの縫い合わせ部であるシーム内や、バテンポケットの縫い合わせ部に黒ずみが生じてあまり見栄えがよくありません。もちろん内部にカビが繁殖してるのですから劣化も早まってしまいます。

ブームやマストは直射日光に当たらなければ、まぁ大丈夫。ブームは直射日光にさらされる野ざらしでも相当に大丈夫ですが、欲を言うならグリップとプラスチック部(ジョー部分)の劣化を懸念して直射日光にさらされないように工夫して車内保管し、また、マストはできればケースに入れて、入り口を開けて風通しを良くしておけば尚良いでしょう。

板に関しては、できれば空気穴であるドレンコックは都度開けておくのが良いでしょう。車内が高温になると板の内部温度も上がり、芯材である発泡スチロール内の空気が膨張して「剥離」などを起こす場合がありますが、ドレンコックを開けて板の内外の空気の行き来を可能にしておけば、その心配も相当に低下するはずです。

重ねて、これらは真夏に限った話ではなく、日差しが強ければ春先でも、晩秋でも同じように車内温度があがることを忘れずに、通年での対処と考えるのが良いと思います。