A：スピードに特化した性能を求めないならば、純スラロームボードであるファルコンには余剰なスピードを感じてしまうことでしょう。そうした中での候補達は、どれも良い選択と思われます。

最大幅を見ると、ファルコンが67センチであるのに対して、ゲコは69センチ、フツラが69.5センチでロケットワイドは73センチと、どれもファルコンより横幅があることによる「面浮力」で懸念の波間でのセイルアップが楽になるだろうことは容易に想像がつきます。

しかしそれぞれに特徴もあります。まずゲコですが、これは「乗れる人の買い替え板」的な位置づけがあり、実際、加速時の方向安定性に少しの技術が必要（ラフしやすい性質を持つ）。もちろんそれは乗れる人によっては意識にさえ及ばぬ些細なことだし、ひとたび走り出してしまえばその軽快さとターンの楽しさは折り紙付き。しかし、質問者のレベルを考えるなら、もしかしたら玄人好み過ぎると感じる場面があるかもしれません。

フツラは大会におけるセミオープンクラス等で使用する人がいることからもわかるように、乗りやすさと共に速さも兼ね備えています。ファルコンがそうであるように、速さの根源には直進安定性の良さも含まれるので、そうした意味では加速時の方向安定性が良いとも言えます。

ロケットワイドは、あらゆることに無難に対処してくれる安心の性能があります。候補ボードの中で最もワイドであることからも、懸念のセイルアップでは一番ラクだと思われます。

簡単に説明しましたが、質問者のレベル的にこれらを考え合わせるなら、フツラかロケットワイドに選択が絞られそうに思います。その上で、やっぱりそこそこ走りの良い板が好みならフツラ、とにかくバランス性能重視ならロケットワイド。

あくまで個人的なお勧めとしては、これまでファルコンに乗っていたことを考慮し、そのスピードが余剰だったとしても、それなりにスピードに慣れ親しんでいるだろうと考えられ、またスラローム的使い心地に共通するフツラが良さそうと思います。

ちなみに候補達のボリュームですが、現在104リッターであることを考えれば決して小さいとは言えないとも思えます。が、今の板は08年と比べると比較にならないくらい「大きいのに吹いても暴れない=楽な大きめの板に乗れる」ので、セイルアップ時のバランスを考えるなら、ワンサイズ大きな板（フツラなら114）も視野に入るでしょう。6.7で114リッターは、体重的に考えても相当に楽になると思います。もちろんそこにはゲレンデコンディションが大きく影響しますが、そこは質問内に記載が無かったので「あくまで一般論として」追記しておきます（5.5の出番が相当数あるのなら、その場合は114だと少し大きいだろうから、やはり104になるかも？）。