A：近年（ここ5年以内）のノーカムセイルは非常に進歩激しく、性能向上したと言えます。特にドラフト安定感。過去のノーカムは風速が上がるほどにドラフトが不安定になり、「オーバーで潰されやすい」「吹くほどにスピードの伸びが衰える」など、スピードを愛する者からすれば見るも無惨なものでしたが、今はカムの力を借りなくても「相当レベルで」カムセイルに近い強風安定性及び操作性とスピード性能を供給してくれるまでに成長しています。これらの傾向はブランドに偏りがありません。すなわち「どれを選んでもハズレ無し」ということです。

それでもあえて絞り込むとするなら（以下はあくまで個人的見解として）、スピードに魅力を感じるノーカムとしてはイジーのCHEETAHが挙げられると感じます。実際に使ったことは無いのですが、使用者と数多く並走した経験から言えば、スピード性能はカムセイルに相当レベルで近く、またその走りを見る限り使用感も相当良いのだろうと想像しています。

リバティーのLX SEVENも走りには特筆すべきものがあります。大会で使う人も多く、また実際に彼らがカムセイルと同等の戦いをしていることからもそれは証明されるでしょう。ただし、軽量なためやや耐久性に難あり。長いスパンでの使用を考えるなら、耐久面での弱点を理解した上で、セッティングも含めた正しい使用が求められると思います。