ブランド違いのセイルとマスト

QT.Hさんからの質問

2022年のセバーンNCX6.0とLOFTSAILのRDM430/100マストとのマッチングについて。セイルの価格高騰を受けて新古中古の購入選択をせざるを得ず、またマストの買い足しを避けるため、現在スイッチブレード6.8で使っているマストが、買い足し候補のNCXで使えるかどうか教えてください。

A結論から言えば、使えます。もちろん推奨マスト(セバーン社のセイルにはセバーン社のマスト)に比べれば多少のマイナスはあるかもしれませんが、その違いはわずかなチューニングで簡単に解決できると思えます。もしかしたらそんなチューニングさえ必要なく使える可能性も高いです。

10年以上も昔の話、マストにはトップベンド(上の方だけが曲がる)やイーブンベンド/コンスタントフレックス(全体的に均一に曲がる)、さらにイーブンベンドの中にも、マウイスタイルと評される下の方の曲がり方が大きい(言うなれば微妙なボトムベンド)など、様々な曲がり方のマストがありました。その時代は、例えばトップベンドのマストに合わせてデザインされたセイルは、イーブンベンド(コンスタントフレックス)のマストとは相性が悪く、ゆえにその性能を発揮できず、だから推奨マストが絶対とされていました。

現在のセイルのほとんど全てはコンスタントフレックスでデザインされています。また特に、トップからボトムまで全体的に細いRDMマストは、昔のような顕著な曲がり方の違いは無く、どのメーカーもコンスタントフレックスで統一されています。すなわちセイルもマストもコンスタントフレックを基本にしているから相性がズレないということ。とは言え、中には曲がり方に癖のあるマストもあり、その場合はチューニングでカバーする必要がありますが(それでもチューニングでカバーできる範囲)、ロフトセイルのマストに独特の癖はみられないので、少なくともマストの曲がり方に関しての不安は無く、セイルとの相性にマイナスは無いと思われます。

ノーカムフリーレースセイルであるNCXが好むのはカーボン含有率100%。質問者が互換させたいマストもカーボン100%。その部分でも相性が良いこと確定。

このように、曲がり方も硬さも問題無いのだから、そのマストが使えない理由はどこにも見つかりません。結果、安心して組み合わせできるだろうということです。